近年ダニの被害が急増しています。ダニに刺されると、一週間ほどはかゆみが続きます。かゆみだけではなく、刺された部分が赤く腫れてしまったり、アレルギーの原因や喘息、アトピー性皮膚炎を誘発することにもつながります。被害が大きくなると、市販の燻煙剤も効果がないほどです。ダニの活動は人間の生活に密接しているので、被害に遭うのは珍しい事ではありませんが、何故近年になって被害が急増したのでしょうか。
それには現代の暮らしの変化が大きく関係しています。一昔前まで、日本の家は多くの隙間がありました。冬はその隙間から風が吹き込む事で、家の中でも温度が低く、乾燥している状態が当たり前という環境でした。このような環境では生きていく事が出来ず、死滅していたのです。しかし現代の日本では、隙間のない家屋で冬でも暖かく、さらに、風邪の予防として加湿器などを使用し、乾燥を防ぐようにもなりました。これはダニにとって繁殖しやすい環境です。こうして過ごしやすい環境を手に入れたことによって冬を無事に越すようになり、暖かい季節になると大発生するのです。風邪の予防のために乾燥を防ぐことが、今度はダニに悩まされる原因となってしまいました。 全体的な生活レベルが向上した現代では、多くの家庭が過ごしやすい冬を実現しています。つまり、ダニにとっても過ごしやすい環境になっているという事です。こうなると更なる被害の増加は免れそうにもありません!